令和2年度 北方領土問題教育関係者会議 公開授業の報告

今年度は開催が危ぶまれましたが、令和3年1月27日(水)に無事開催することが出来ました。今年度は宮崎県立宮崎西高等学校附属中学校の3年2組の生徒を対象に授業を行いました。

タイトルは「どうする!?北方領土問題!!」でした。

今までニュースで見てきたことや授業で習ってきた北方領土について再度認識し直したうえで、生徒たちが友好的・平和的に解決策を考える流れで行いました。

①北方領土の地理的・歴史的「問い」を振り返る

②政策提案型パブリックディベートの準備

③パブリックディベート『北方領土問題について、平和的・友好的な解決策を提案しよう』

この3単元で授業を行いました。授業を振り返り、

・ 昨年度は「四島一括返還」、「二島先行返還」、「二島返還」、「四島返還求めず」、「その他」の5つのグループに分かれてパブリックディベートを行ったが、今年度は、生徒の要望から「平和的・友好的な解決方法の提案」について議論をすることになった。生徒の「問い」から授業を作ることができたので、より具体的な提案が各グループから出された。

・ 「北方領土は、日本固有の領土である」という理解のもと、授業を終えた後も考え続ける事が最も重要だと考える。授業を終えてから、「ネットでさらに調べてみました」「新聞スクラップで記事を集めました」という生徒が増えたのは、授業がきっかけとなった成果だと思う。

・ 北方領土問題を理解し、解決策を考えるまでにかなりの授業時間を要する。必要な内容ではあるが、地理・歴史・公民の三分野を融合させて時間を確保できる授業計画を立てる必要がある。

という事が分かりました。

宮崎県民にとって北方領土は遠く、想像しがたい場所ですが、やはり故郷を失った人の気持ちは、自分たちがもし故郷を失ったら??と想像すればそのつらさはわかるかと思います。そして今そこに住むロシア人にとってもこの北方領土は故郷なんです。短い時間でしたが、同じ日本人としていち早く平和的に解決できるよう考える若者が増えてほしいです。